60代のトレーニングに関する悩みや疑問をプロが一言でサクッと解答

2022年08月31日

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こんにちは、トレーナーの疋田です。自由が丘で40~60代専門のプライベートジムを運営しています。

 

「60代のトレーニングに関する的確な情報がない。」というお悩みをすっきり解決する記事を書きました。

 

と言うことで、この記事のテーマは『60代のトレーニングQ&A』です。

 

正しいトレーニング知識があれば、いくつになっても筋力や体力アップはできます!体の衰えを実感していて、日常的に運動をしなければいけないと考えていませんか?

 

体の衰えが加速する60代。無理をするとケガをして、老化を早めることになります。正しい知識をつけて効率よく体を鍛えて健康維持したい方、必読です!

 

 

ウォーキングをしていれば筋力は維持できますか?

ウォーキングだけでは不十分です。

 

ウォーキングのやり方にもよりますが、一般的なウォーキングは負荷が低いので階段や坂道を上るような筋力がつきません。スクワットや階段上りをして太ももの筋肉を鍛えると、日常生活はいくつになっても問題なく送れます。

 

ウォーキングのメリットは筋力アップよりも心肺機能の向上、つまり体力アップ。有酸素運動です。そこにスクワットや階段上りのような無酸素運動を加えると、筋力と体力をバランスよくつけることができます。

 

60代のうちにどれだけ体を動かしているかが70代以降の健康に大きな影響を与えると言っても過言ではありません。ウォーキングの目安は1日8,000歩と言われていますが、最初は3,000~4,000を目安にして、徐々に歩数を増やしていきましょう。また、スクワットや階段上りは太ももが少し重ダルくなるぐらいが最適な負荷です。

 

 

骨は筋トレで丈夫になりますか?

はい、なります。

 

骨密度を劇的に向上させるような効果はありませんが、筋トレで骨に負荷を与えることで骨は丈夫になります。年を取ると骨粗しょう症が気になると思いますが、転んだ時に骨折しないように骨を強くしましょう。

 

骨の細胞は新陳代謝をくり返し、日々生まれ変わっています。そこで骨の強度を決めるのが筋トレと食事。骨の主な材料となるカルシウムを食事から摂取することはもちろん、体を動かして骨に適度な負荷をかけることも大切なのです。

 

では、どの程度の負荷をかければいいのか?ここでもおすすめなのが、階段上り。家の階段、駅の階段を上がると足が重くなるはず。バーベルを背負ってスクワットをする必要はありませんが、駅の階段を楽に登れるくらいの運動は必要です。エスカレーターやエレベーターに頼らず、階段を上る。1日1回でも…このちょっとした努力で5年後の体力や筋力に大きな差が出ます。

 

 

スポーツジムのマシントレーニングは効果的ですか?

安全に筋力アップをするのに効果的です!

 

一般的なスポーツジムには数多くのトレーニングマシンがあります。マシンの最大の魅力はその安全性。使い方を間違えなければケガをする心配はありません。それに、鍛えたい筋肉をピンポイントで鍛えることができます。

 

今まで体を動かしてこなかった方が心配なのは正しくトレーニングできているかどうかだと思います。マシントレーニングは動きが単純で、体を固定することでバランスを崩しません。そのため筋トレ初心者でも一人で安心して体を鍛えられるわけです。

 

ただ、60代を過ぎて一番気をつけたいのは転倒によるケガ。骨粗しょう症の方は転倒すると骨折するリスクが非常に高いです。もし、大腿骨を骨折してしまうと手術して、歩けるようになるまで入院することに…手術や入院はできれば避けたいですよね?

 

マシントレーニングだけではバランス能力がつかないので、体幹トレーニングをしましょう。体を動かした時にふらつかない体にするためには体の軸となる体幹を鍛える必要があります。片足で30秒立つ、不安定なところでスクワットをするなどが効果的です。

 

 

筋トレは毎日したほうがいいですか?

軽い負荷のトレーニングを毎日するのがおすすめです。

 

60代になって重いバーベルやダンベルを使って体を鍛えるのは筋トレマニアに任せておきましょう。加齢による筋力の衰えをできるだけ遅くするためにトレーニングをするわけですが、きついことをするのは嫌ですよね?いくつになっても今と変わらない生活を送るためには継続的に体を動かす必要があります。

 

きつい筋トレを続けるのは難しいですが、簡単な運動ならできるはず…心肺機能を向上させるウォーキングと足腰の筋肉を鍛えるスクワット。この2つをすることで無理なく体の衰えを遅らせることができます。

 

筋肉痛がある時や疲れがたまっている時は休んでください。無理をして体を動かすのは逆効果です。60代はまだまだ筋肉の成長期。これから10年、20年後に元気で過ごせているかは今にかかっています。無理なくできることを地味に続けて、筋力や体力の衰えを少しでも遅らせましょう。

 

 

プロテイン商品は筋力アップに必要ですか?

必要ありません。

 

もし、タンパク質が不足していると感じるなら今の食生活を見直しましょう。肉、魚、豆、乳製品などの高タンパク食材を食べることで必要なだけのタンパク質を摂取できます。

 

タンパク質の1日の摂取目安は『体重㎏=タンパク質g』。つまり体重が50㎏なら50gのタンパク質を摂取することになります。とり肉100g(25)、鮭100g(15)、納豆1パック(6)、牛乳200ml(6)だけでも50g越え。白米、パン、野菜などその他の食材にもタンパク質は含まれているので、肉と魚を食べるようにすれば必要なだけのタンパク質を摂取できます。

 

栄養素の摂り過ぎはカロリーオーバーの原因となり、お腹まわりの余計な脂肪が増えます。プロテイン商品を購入する前に普段の食生活を見直して、本当に必要かどうか考えてみてください。タンパク質が十分に摂取できているとしたらプロテイン商品は余計な脂肪を増やすために買うことになるのです。

 

 

ストレッチ(柔軟)は筋力アップにつながりますか?

筋肉が最大限に収縮できるため、筋トレの効果が上がります。

 

ストレッチをして体を柔らかくすると筋肉がよく伸び縮みします。筋肉を鍛える時は収縮度があるほど筋肉に刺激が入り、力がつきます。60代になると足腰の筋肉の衰えを実感するので、特に下半身のストレッチをするようにしてください。

 

体の中で一番大きな筋肉がある太もも。太ももの筋肉を丁寧にストレッチして、スクワットやブリッジをすることで筋力低下を予防できます。適度な筋トレとバランスの良い食事を摂れば、いくつになっても筋力は向上します。スクワットとブリッジは次の写真を参考にしてください。

スクワット

ブリッジ

 

ストレッチのやり方はいろいろあるのですが、馴染みのあるラジオ体操が最適です。ウォーキングをして体を温めた後にラジオ体操をすると効果的。全身の筋肉を伸ばすことができます。体の柔軟性はストレッチを地味に継続することで向上します。1日5分だけでも効果を実感できますので試してください。

 

 

60代の筋トレで最も大切なのは何ですか?

正しいフォームでケガを予防しながら、効率よく鍛えること。

 

60代になると筋トレの目的が『健康維持』になります。正しいフォームで体を鍛えることができれば、ケガをすることはほとんどありません。逆に、間違ったフォームだと関節に大きな負担がかかりケガをします。スクワットで膝や腰を痛めるのはよくあるケースです。

 

膝を痛めるのを想像してみてください。痛みがストレスになるだけでなく、治療に時間を割かれたり、楽しみにしていた予定を変更しなければならないかもしれません。膝が痛いと思うように歩けないので日常生活に支障が出てしまいます。それに、せっかく鍛えた筋肉が衰えます。ケガの予防は大切ですね。

 

また、若い頃を比べると筋肉がつきにくいのが現実。成長ホルモンの分泌低下や運動量の低下が原因です。正しいフォームで効果的に筋肉に刺激が入ると運動量のなさをカバーできます。ホルモン分泌の低下は仕方ありませんので、食事の栄養バランスを気をつけるなどで筋トレの効果を最大化するようにしてください。

 

 

筋トレを習慣化するとお腹まわりの脂肪を燃やせますか?

燃やせます!

 

筋トレを習慣化すると日々のエネルギー消費が増えます。1回の筋トレのエネルギー消費はたかが知れていますが、塵も積もればで、1年間続けると脂肪が燃焼できるほどのエネルギー消費量になります。腹筋や背筋を使うメニューを取り組めば効果的に脂肪が燃焼できるでしょう。

 

食事の改善ができるとさらに効果的。健康的に痩せるためにはエネルギー消費も大切ですが、それと同じぐらい摂取カロリーを減らすことも大切です。どんなに運動しても摂取カロリーが消費カロリーを上回っているとしたら痩せられません…

 

1日3食を基本に、高カロリーで栄養が乏しい食べ物を減らすようにしましょう。お菓子やお酒はなどを減らすことができれば簡単に脂肪を燃焼できます。ただ、我慢をするのは続きませんので、できる範囲で少しずつ減らすことをおすすめします。いきなり食生活を変えすぎるとストレスを感じて暴飲暴食の原因となるので注意してください。

 

 

筋トレの効果を最大化するためには何ができますか?

適度なトレーニングと栄養バランスの良い食事。

 

トレーニングで筋肉に負荷をかけると筋繊維が傷つきます。すると、様々な栄養が血流にのって送られて傷ついた筋肉を修復してくれます。筋力アップはこのサイクルのくり返し。筋肉が疲労するほどの適度なトレーニングをくり返すことで筋肉は強くなっていくのです。

 

また栄養バランスの良い食事は適度なトレーニングと同じぐらい大切。なぜなら、栄養が不足すると筋肉が回復できないからです。せっかくほどよく体を鍛えても効果が半減するなんてもったいないですよね?

 

筋トレ=タンパク質というイメージがあるかもしれませんが、その他の栄養素も補うようにしましょう。敬遠されがちな糖質(炭水化物)や脂質は私たちの体が機能するのには欠かせません。様々な食べものから糖質、脂質、タンパク質をバランス良く摂取してください。

 

 

60代になっても筋肉はつきますか?

いくつになっても筋肉はつきます!

 

体が衰えが加速するものの、正しいトレーニングと食事ができると筋力はつきます。60代になると筋肉がつきにくいので自己流でやってしまうと筋肉の成長スピードが衰えるスピードを上回れないかもしれません。

 

「70~80代になったときに歩けなかったらどうしよう…」と不安を感じたら、足腰を中心に筋肉を鍛えていきましょう。ウォーキングだけでは足りません。足腰に大きな負荷をかける階段上りやスクワットもする必要があります。意識的に筋肉に負荷をかけることでいくつになっても自分の足で歩くことができます。

 

60代以降で致命的になるのは転倒によるケガ。足を骨折してしまうと手術しなければなりません。その後の生活が大きく変わるのも珍しくないでしょう。足腰を鍛えて転ばないようにする。そして、筋トレの効果を最大化するために食事を改善する。トレーニングと食事でケガと病気の予防をしてください。

 

 

トレーニングを続けるコツはありますか?

嫌でもできることから始めて、少しずつ負荷を上げていきましょう。

 

できるだけ早く結果を出そうとして、いきなり理想的なトレーニングを始める方もいますが、それだと続きません。続けられる方はこの記事を読んでいないはず…

 

おすすめなのは簡単にできることから始めること。たとえば、今まで運動習慣がまったくないのであれば負荷の軽いウォーキングから。1日30分はハードルが高いですが、1日10分ならできそうだと思いませんか?10分のウォーキングを1週間続けられたら、次は15分に延ばしてみてください。

 

少しずつ時間を延ばしていくと無理なく続けられます。1日8,000歩が目安とされていますが、30分歩ければそれ以上やる必要はないです。ウォーキングに慣れてきたら階段上りやスクワットなどより負荷の高い運動を追加してください。小さく始めて、最終的に30分ほどのウォーキングと足がほど良く疲れる程度の階段上りやスクワットをしましょう。

 

最初が肝心です。嫌でもできることから始めて、体を毎日動かすことを習慣化することに力を注ぎます。あなたがトレーニングをする目的は何ですか?その目的を果たすために少しずつ積み重ねていきましょう。

 

 

*トレーニングに関するQ&Aは随時更新していきます

 

 

体のお悩み、お気軽にご相談ください。すべて疋田がご返信いたします。


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